2040年 1人当たりGDPでも中国に抜かれる日

 日経ビジネス電子版に野口悠紀雄氏の記事が載っていた。

 「今の状態が続けば2040年には1人当たりGDP国内総生産)で中国が日本を追い抜く。これは日本経済に重大な影響を与えるだろう。株価も金利も中国資本の動向いかんで決まるからだ。
 日本人は平成の間眠り続けた。1980年代には「成功した」と思い、90年代初めには1人当たりGDPで米国を抜いた。その時に比べ「駄目になっている」ということは認識しているが、その深刻度合いが足りない。
 アベノミクスの間においてさえ、日本のGDPはドルベースで見ると減少した。企業業績が上がり経済的に良い期間と思っている人が多いだろうが、国際的な視点ではそうではない。この点も認識できていないのではないか。」(日経ビジネス電子版2019年9月18日)

 あと20年ほどで一人当たりGDPでも中国に抜かれてしまうのか。見たくない現実でもあり、ここまでの危機感を持っている人は多くないような気がする。
 マッチョな野口先生は、大学改革の必要性を訴え、日本もコンピュータサイエンス分野でイノベーションを生み出せるようにならなければならないと説くが、おそらく無理なのではないだろうか。
 そのころの日本はもう、今の韓国がそうであるように、アメリカと中国の間に挟まれ右往左往するような国になっているだろう。