河合隼雄への関心ふたたび

 メンタリストDaigoのYouTubeチャンネル登録者数が110万人超と大人気だ。面白いので私も時折見ているのだが(実践は出来ていないのだか)、私自身は人間の心理には「こうすればこうなる」といったプラグマティックな心理学では解決できない問題が確実に存在すると感じるようになってきている。
 中年期の危機のような、あるいは人の生死にかかわるような、人生の意味そのものを問われる深い問題には何らかの物語的な解決が必要だ。最近、若い頃に読んでいた河合隼雄の著作を読み直してみようかと思っている。時代遅れなものに感じていた精神分析的な手法にも必ず意義があるはずだ。

ミニ・トランプ

 イギリスでは事前の予想通り、ボリス・ジョンソン氏が保守党党首選に勝利し、首相に就任する。
 アメリカのトランプ大統領は言うまでもなく、トルコのエルドアン、フィリピンのデュテルテ、ブラジルのボルソナロと、世界では次々とクセの強い指導者が登場している。ロシアのプーチンや中国の習近平がまともに見えるほどだ。
 ただ、ジョンソン氏はいいところのお坊ちゃんだし、オックスフォード出身だし、実際に首相になったら手堅い手腕を見せてくれるのではないだろうか。と、はかない期待をしてみる。
 安倍首相後の日本はどうする? 山本太郎にでもやってもらいますか。

 

 

 

Libra

 Facebookが導入しようとしているLibraは、実際に運用が開始されれば、既存の国家による通貨管理体制を揺るがすものとなる。特にアジアやアフリカ、中南米後進国は対抗する術を持たないだろう。
 GAFAと呼ばれるアメリカの巨大IT企業群は、まさに準国家、超国家的存在になろうとしている。
 米国ムニューシン財務長官の「安全保障上の問題」との発言があったが、既存の体制側はLibraに対して懸念を深め、様々な規制を設けてくるだろう。しかし、この分野で中国系企業に覇権を握られるより、欧米系企業の方がまだしもましなのではないだろうか。まさしく「国家の安全保障上の問題」である。

映画『ザ・ヘラクレス』

 取り立ててここが悪いと言うようなところはないのですが、その代わり、ここが良いと言い得るところもない映画でした。
 いや、面白くないわけではないんですけれども。評価しづらい映画だな。

映画『LUCY/ルーシー』

 これ、リュック・ベッソン監督なんですね。エンドロールが出るまで、知らずに見てました。
 脳の機能が覚醒して認識能力がアップするのはともかく、なぜ外界に物理的な力を及ぼすことが出来るようになるのかは謎ですが(SFだから!)、哲学的な味付けもあり、なかなか楽しめました。
 主人公の名前がルーシーなのにも意味があるのですね。

映画『クロニクル』(DVD)

 ティーンエイジャーの心の葛藤と偶然手に入れてしまった特殊能力とを絡めた作品。

 可哀想だとは思うし、同情する部分は多々あるのだけれど、主人公のアンドリューに対して、共感まではできないのです。結局は彼の自滅のように感じられて。
 偶然にしろ、せっかく他の人にはない「力」を手に入れることができたのに、彼はその能力を充分に生かすことができず、むしろ翻弄されてしまった。彼にとっては、そんな力など手に入らないほうが良かったのかもしれません。
 なんだか、人生全般に言えることのような気もします。特別な能力や才能のあるなしにかかわらず、自分の人生やせっかく与えられた命をきちんと生き切ることができるかどうか。人間一人一人に与えられた課題であるような。

 この映画での救いは、ただの哲学者気取りかと思っていたマットが最後までいいヤツだったことです。あんなにいいヤツが友達だって言ってくれていたのに、ほんとにバカだな、アンドリュー。

映画『トランスフォーマー/ロストエイジ』

 面白かったです。何と言ったらいいのか、マーク・ウォーバーグの安定感(?)というか、ちゃんと役にはまっているというか、見ていて安心できるというか。
 そのウォールバーグ他、人間たちとオートボットが協力して戦うシーン等、なかなか良かったですね。金属の恐竜はなぜ出てきたのか、必然性が良くわからないんですけれども。
 ただ、2時間45分はちょっと長い。

 それから、妙な世界観を振り回してすぐにキレるIT社長が出てきますが、亡くなったアメリカの某大企業の社長のカリカチュアですよね。アメリカでも「変人」ってことになってるんでしょうか。