映画『悪の教典』
三池崇史監督と伊藤英明のコンビは『スキヤキ・ウェスタン ジャンゴ』が記憶にあったので期待していたが、あまりの中身のなさにびっくりした。
ただ映画の後半、銃を突きつけられて逃げるでも反撃するでもなく、ギャーギャー泣き叫ぶだけのバカ女が次々撃ち殺されていくのを見るのは爽快だったけれども。
それにしてもあれだけのことをやらかしても伊藤英明がちっとも怖くなく、ただの人のいい兄ちゃんにしか見えないのは、ある意味すごいことではある。
そんなわけで主人公のハスミンは『羊たちの沈黙』のハンニバル・レクターや『ダークナイト』のジョーカーの深みにはまったく及ばない。実際のサイコパスとはそういう人たちなのだ(会ったことないけど)という意見もあるかもしれないが、映画=お話としてはやはり失敗だと思う。