映画『スター・トレック イントゥ・ダークネス』
リニューアルしたスタートレックシリーズ、第2段。テレビ時代からのファンとしては、冒頭の惑星でのエピソードで、すでに引き込まれてしまいました。
「未知の惑星探査→トラブル発生→各キャラクターの個性(カーク船長の無謀さとか)で無理矢理乗り切る!」のは、まさにスタートレックの黄金パターン。見ていて、「ああ、これこれ、スタートレックはこれだよね」と嬉しくなってしまいました。
前作は全体にガチャガチャしたイメージで、監督(J.J.エイブラムス)も脚本も、スタートレックというものをまったく理解していないんじゃないかと思っていたのですが、今回は違った。良い意味で裏切られました。
ストーリーやSFとしての側面はもちろんなのですが、スタートレックはクルー同士の人間関係を描くのが大事。特にカーク船長とミスター・スポックとの関係は作品の軸なのですが、今回、それがしっかりと表現されていた。
それ故に、スタートレックに馴染みがなく、各キャラクターの特徴を分かっていない人には面白さが伝わりにくいところもあったかも知れません。そしてまさか、敵キャラがあの名前を名乗るとは!
でも、スターシップ同士のバトルシーン等々、SFとしての見せ場もしっかりしているので、そこはそれで楽しめるはず。
リニューアル2作目にして調子の出てきたシリーズですが、ラストでエンタープライズは5年間の探査航海に出発してしまう。テレビシリーズにつながるような終わり方だったので、もう続編は作られないのかと思うと残念です。
クリス・パインのカーク船長、ちょっと軽いけど、好きだったのにな。